こどもの視線

今回は、楽譜 (を見やすくする) 研究のお話です。

子供の視線で考えてみました。
 お盆の教室休講時は、こういった教室内の便利探しの時間となります。さながら、夏休みの課題という感じです。
 実は今まで、「子ども用譜面台」は教室オリジナルで幾つも作られ、たいていは、「フム…サラナル改良ノ余地アリ…」の結果のまま、なんだかんだで試行錯誤、形を変えては、ピアノにセットされ使い続けてきました。

・グランドピアノの譜面台の位置は、構造上、背の低い子どもには中々見辛いものです。


・次は、少し上からの視界です。ピアノからの距離をなるべく等しくして、YAMAHAの文字をほぼ同じサイズになるよう撮っています。
 本来は88健を網羅するピアノですから、横長い視界を確保するために、自然、後ろに椅子を据えるわけでして、大人でも視界は自然と下がるので、このようなイメージになるのではないでしょうか。
それに対し、楽譜の指使いの数字は小さく、読み取りやすいとはいえません。
デザインのある文字だったりするので、[1]と[4]の識別、[3]と[5]が混乱します。
私など、近年、「指使いが違う!」と注意する前に、一旦楽譜に顔をくっつけるようにしての確認が必要になってしまいました。
(;´д`)トホホ…


・理想は以下のような見え方ですね。

「楽譜を下におろしたい!見やすくしたい」 しかし、デリケートな艶塗装が施されたピアノですから、傷めぬよう気も使わねばなりません。
 ちなみに「補助譜面台」なるものは楽器製造会社から販売されています。 中々、高額な上に、グランドピアノの蓋を閉じて挟み込む使用法なので、普段から大屋根は開けずとも、せめて折り曲げの蓋は開けようよ。蓋を閉じてせっかくの音を封印してしまうなんてもったいなくない?」という主義の私には合いません。
 また目の前に持ってこようとし、前方にせり出した譜面台を作ってしまうと、鍵盤の奥の方がその影になってしまうのです。(市販の補助譜面台もそんな結果になります)


夏休みの課題
『こどもの視線を考える』
クラヴィアハウスオリジナルピアノ譜面補助台 【パターンA】
①まずこのようなものを従来の譜面台に置いて、譜面台の幅を潰します。

②ピアノ本体(前方パネル/中央にYAMAHAの表示がある板)に、以下のようなものを設置します。(左写真では解りやすいよう、上下逆。ピアノに触れる部分はコーナーガードと言われるクッション材)

③ ①と②の合わせ技でこんな感じ。これでしばらく使ってみることに致します。
子どもだけでなく、身長がかなり高くない限り、大人にも便利なはずです。右側写真は実際に楽譜を置いた例。

※クッション材とL字台の間にボードを挟めば、横長くでの使用も可能。コピー用紙を貼り合わせて楽譜を繋げば、これでめでたく、A4×五枚程を網羅。 譜めくり不要に。 なーに、もっと長い曲は、全ページ縮小コピーをし、上下にも貼り合わせてしまえばいいんです。←by 経験者

実はこのクラヴィアハウスオリジナル補助台、もう一パターンあるのです♪ これを【パターンB】と命名致します。
家人が製作いたしました。私が考えたのと違い、ワンステップなので「自分の方が便利~!」と、のたもうております。
さて、雪辱の紹介の日が来るでありましょうか…。

さてところで…

分厚い楽譜に苦戦すること、よくありませんか?
ヘンレ版のベートーヴェンソナタ全集など、その代表例です。
とりあえず適当な分厚い楽譜でその雰囲気を再現してみました。

(これは楽譜を上に向けて寝かせ、撮影しているので随分マシです)

楽譜の前方では、めくったはずのページが勝手に元に戻るのです。
当然楽譜の後方ではその逆のことが起き、どうかしたら、「はいもう辞め!」よろしく、(パタン!)楽譜が閉じてしまいます。

めくったものの、元に戻ろうとするページを、弾きながら「ふぅ~!」と息を吹きかけ抑えようとしたことがあるのは私だけでしょうか?

従いまして、クラヴィアハウスオリジナルピアノ譜面補助台 【パターンA】には、今後この点での追加加工を施す予定でおります。

求めん、永遠の答えを♪